私にとっては約30年前に人生で初めて暮らした外国であり、20代の大切な思い出の地であるスペインでの大規模停電は(原因究明中ですが)とても心配です。いまのところ暴動や略奪は起こっていないのは良かったのですが、成り行きを見守るしかありません。
先日、日本とスペインの二国間経済合同会議に参加してみました(東商等主催)。スペイン側出席者のプレゼンは主に再生エネルギーに関する内容で、国家的プロジェクトとして再生エネルギー事業に注力していることが窺われました。ある電力企業は、既に発電量の70%を再生エネルギーによっているとの驚きの事業内容を披露していました。
スペインの広々とした大地、降り注ぐ太陽、最初に暮らしたスペイン中央部の町バリャドリードや首都マドリッドでは夏の気温は35度くらいにはなりましたが、乾燥していたのでクーラーなしで生活ができました。風力という点では、ドン・キホーテの舞台となった地域は風車の町です。大西洋岸も風力発電が盛んです。
それだけに、電力供給がどれほど多様化・脱炭素化しても、送電機能が脆弱では国土全域が一度に停電になってしまうという現実を突きつけられたのは、ひとりのスペインファンとして大変残念な印象です。
仮に今回のイベリア半島での大停電がサイバー攻撃によるものであったとしたら、我が国も他人ごとではなくなります。あらためて、非常用電源の確保は重要であると再認識しました。東京都中小企業振興公社では、BCP(事業継続計画)実践促進の観点から、非常用電源など高価な防災資材にも助成金が用意されています。
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/setsubijosei/bcp.html