世界45か国を観てきた行政書士が作りたいBCP(事業継続計画)②

士業の間でちょっとしたブームの「地面師たち」。内容についてコメントすることはできませんが、もともと金融機関で働いていて、現在士業に携わる私にとって非常に示唆的な内容でした。本人確認を怠ると痛い目に遭うというのはいつの時代も変わらぬ真理であり、そして今後は益々大切になる教訓です。そこが原作者の意図であったかどうかはわかりませんが(たぶん違うと思います)。

最近は、携帯電話事業者や行政機関が相手方の本人確認のために使う、マイナンバーカード対面確認アプリというものがあるようですが、そのうち一般的な本人確認手段にもなってくれるのではないかと期待しています。外国人の在留カードの有効性を確認するアプリも一般的ツールになりつつあります。以前とある研修会に参加したところ、最近はありとあらゆる外国人の身分証明書が偽造できてしまうとか。日本でもそうなのかと驚きました。

To Know Your Customer is To Know Your Own Business.

閑話休題 海外の偽札偽コイン収集を趣味にしている日本人の友人がいました。芸術的な偽物より、一目瞭然の偽物の方がその友人の好みだったようです。海外で現金として通用するのはせいぜい20ドル相当までではないでしょうか?100ドル相当以上のお札は信用してもらえないことが多く、新札だとなお怪しまれるので、わざわざ折り目を付けたり。そもそも流通量が少なかった気もします。

日本でも昨今、キャッシュレス化が進んでいます。私も財布に入れている現金は必要最小限です。日本でキャッシュを流通させるコストは年間2兆円とか。確かに無駄も多い気がします。海外ではクレジットカードやデビットカードでの決済が普通でした。治安面の問題もあって現金は持ち歩かないようにしていました。(但し、強盗に遭った時に成果物がないと強盗が逆上して却って危険なので、もしものときに差し出す分だけ現金を持ち歩く方が安全という説もあります。この説の確かさを確認した経験は、幸いにしてございません。)

ただしBCPの観点からはある程度の現金を手元に置いておく必要はあると私は考えています。いざというとき頼りになるのはやはり現金。ちなみに新興国の生活では、大災害、テロや政変時でも緊急脱出できるように少なくとも数十万円相当の現金を(現地通貨ではなく米ドルで)自宅で保管することが推奨されていました。私が住んだ国の話ではありませんが、オープンのビジネスクラス以上の航空券と50万円相当の現金を常に枕元においていた商社マンもいらっしゃいました。

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