ボランティアについて考える

河合隼雄 私が語り伝えたかったこと (河出文庫)にこんなくだりがあります。

「―阪神・淡路大震災のときに随分ボランティアという言葉が使われたんですよね。

ええ、私はそういうことを割と身近に知っていますが、何か気の毒な人を助けるのがボランティアだと思っているのが大間違いで、もっとおもしろいことをやるためにボランティアをやったらいいんです。」

こうした文脈でボランティアという言葉が使われているのを初めてみました。目からうろこでした。確かに、困っている人を助けるだけでなく、おもしろいことをやるボランティアから始めてみるのは、いいことだと思います。万人におもしろいと評価されるには、相当上質な配慮が要求され、けっして簡単ではないのかもしれませんが、おもしろいことをやるボランティアが一般的になれば、この世はもっと住み易くなるだろうと思います。

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