先週日曜日に受験された方々、本当にお疲れ様でした。そろそろ資格スクールなどでの採点も終わり、概ね結果が見えつつあるころかと思います。結果の如何にかかわらず、受験をされたことに敬意を表します。私は会社勤めをしていたころいろいろな資格の勉強をしましたが、どれもこれも中途半端に終わってしまい、受験にさえいたらず時間とお金の浪費になってしまった経験がたくさんあります。受験までたどり着いたのは専業受験生で落ちるわけにいかなかった行政書士だけといっても間違いではないです。
しかし国家資格の深さは、「合格とはすなわち、やっとスタートラインに立っただけ」でしかない当たり前の事実でした。本当の勉強は開業してからです(現在進行形)
一度勉強したはずのことでさえ、違う角度から見直したり、違う先生から教わったりすると、全く違うものにすら見えてくる。読み慣れたはずの法律の条文も、立法者の意図や試行錯誤、法改正であれば改正に至る背景を勘案しながらあらためて読み返すと、実に味わい深いことにしばしば気が付きます。要は仕事における勉強や情報アップデートには終わりがないということです。
行政書士の役目について、自分なりの理解と認識があります。それは立法、司法、行政の三権のちょうど真ん中あたりにいることなのではないかということです。
市民の行政手続をお手伝いすることで行政の円滑な運営に資するという一番大切な行政書士の使命が真っ先に思い浮かぶところですが、他方、遺言作成を支援すること等で将来の紛争を回避する予防法務や、来年から活動範囲が大幅に拡大される特定行政書士として、行政不服申立て業務を代理することで弁護士や裁判所の負担軽減に貢献できれば、それは司法のお手伝いでもあります。さらに、行政手続における経験で知る問題点を法令制定時のパブリックコメントに反映させることや、(一部の行政書士に限られることかもしれませんが)条例制定のアイデアを出されている行政書士先生もいらっしゃいますので、それは広い意味で立法にも携わっていることになります。
三権それぞれに、大きな偏りなく関与できる仕事は、ひょっとしたら行政書士くらいかもしれないと思います。そこがきっとこの仕事の奥深さであり、そして難しさでもあると思います。なにより行政書士には、開業までに経験したいろいろなバックグラウンドを持つユニークな人たちが多く集まっているので、それ自体が業界的面白さでもあります。
合格間違いない方は、ぜひ開業をご検討ください。今回難しかった方はぜひリベンジを、そしてご成就をお祈りします。私は資格スクールの恩師から本試験直前にいただいた合格鉛筆(五角形をした鉛筆)をいまもペンケースに入れて持ち歩いています。
ちなみに、私は合格発表当日に東京都行政書士会を往訪して、登録手続きについての説明を聞きました。認められる事務所要件などは登録事務を担当される各地の行政書士会ご担当にご相談することも必要だと思いますので、郵送やネットでの手続きが可能であっても、時間が許す限り行政書士会をお早めにご訪問されることをおすすめします。無駄足にはなりません。