世界45か国を観てきた行政書士が作りたいBCP(事業継続計画)⑫コメ騒動から考える

農林水産大臣が事実上更迭されました。その進退については誰からも同情されることはなさそうです。とはいえ自由経済の中でコメだけ特別扱いしようにも、既にコメも自由化して久しいのだから、誰が大臣になってもソフトランディングが難しいのは仕方ありません。

せめてもの救いというか願いは、コメ生産者さんの懐が少しでも温まり、コメ生産のモチベーションが上がることです。私は農家の家系で祖父や父の長兄が農業に従事して大変だったことを身近に見てきたので強く思います。

新しい大臣には、あまり極端なことをするのは避けて、消費者と生産者のメリットデメリットのバランスをしっかりとってほしいと思います。コメは国家安全保障でそのものであり、私たちがもっとも望むのは安定供給です。

韓国からのコメ輸入というのは面白い取り組みだと思いました。韓国は今コメが余っているそうですが、いつポジションが逆転するか分からないのでこの際、コメの融通を国家対応できるようなコンティンジェンシープランが締結されてもいいのではなかろうかと思いました。ひょっとしてもうすでにあるのでしょうか?

海外で暮らしていたとき、韓国人の友人は結構いました。食文化的にも類似性・共通性が高いので、韓国食材店やレストランはとても重宝しました。当時はまだ日本食が今ほどブームではなかったので、国外移住者が多い韓国の方が、食材店やレストランを広く海外展開していました。中華系の食材店よりは日本人にも馴染めます。

食料に限らず、その他の業種における民間ベースで見ても、韓国とのサプライチェインの相互バックアップは有用ではないかと思います。掘り下げた市場調査をしてみる価値があろうかと思います。パッと思いつくのは化粧品関連でしょうか。

とはいえ、いきなり見ず知らずの海外企業と取引を開始するのはためらわれると思います。株式会社日本貿易保険(NEXI)さんでは、NEXIさんに現在登録されている世界2万社の海外バイヤーのNEXI格付け情報を無料で検索・閲覧できるサービスをご提供されています。ユーザー登録が必要です。https://youtu.be/HOgB5RQhsXE?si=LF95J1qbHWYjhZeA

なお、中小企業基本法上の「中小企業者」に該当する場合に限り、まだ登録されていない取引先の信用調書の代理取得を8件まで無料でNEXIさんに依頼できるようです。(通常費用は1万円程度)但し、代理取得してもらった信用調書の中身は見ることができず、NEXIさんによる格付け結果を知る条件になっています。詳しくはhttps://youtu.be/v1F-2yrk5v8?si=lsaqW_PcJnV9rPNP

中小企業基本法

(目的)
第一条 この法律は、中小企業に関する施策について、その基本理念、基本方針その他の基本となる事項を定めるとともに、国及び地方公共団体の責務等を明らかにすることにより、中小企業に関する施策を総合的に推進し、もつて国民経済の健全な発展及び国民生活の向上を図ることを目的とする。

(中小企業者の範囲及び用語の定義)
第二条 この法律に基づいて講ずる国の施策の対象とする中小企業者は、おおむね次の各号に掲げるものとし、その範囲は、これらの施策が次条の基本理念の実現を図るため効率的に実施されるように施策ごとに定めるものとする。
一 資本金の額又は出資の総額が三億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が三百人以下の会社及び個人であつて、製造業、建設業、運輸業その他の業種(次号から第四号までに掲げる業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
二 資本金の額又は出資の総額が一億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及び個人であつて、卸売業に属する事業を主たる事業として営むもの
三 資本金の額又は出資の総額が五千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が百人以下の会社及び個人であつて、サービス業に属する事業を主たる事業として営むもの
四 資本金の額又は出資の総額が五千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が五十人以下の会社及び個人であつて、小売業に属する事業を主たる事業として営むもの

(2~4項省略)

5 この法律において「小規模企業者」とは、おおむね常時使用する従業員の数が二十人(商業又はサービス業に属する事業を主たる事業として営む者については、五人)以下の事業者をいう。

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