戦争という事業上のリスクをどう考えるべきでしょうか?その2

依然として中東情勢には終わりが見えません。身も蓋もありませんが、先立つものはおカネであることが残念ながら事実ではないでしょうか。日本企業が関係する船舶がホルムズ海峡を通過できたニュースはたとえ1隻でも少し希望になりましたが、今後事業継続上のリスクが様々な点で顕在化してくることは覚悟しなくてはならないと思います。この機会に、事業を多面的・全面的に振り返り、ゼロベースで再検討することは好むと好まざるとにかかわらず必要だと思います。仮にそれが全て杞憂に終わっても「ラッキーだった」で済むことです。考えること自体は全然無駄にならないと思います。たとえば、

  • 景気が冷え込んで、仮に売上が10%減少してしまったら、どのような経営上のインパクトがあるか。計算上、赤字転落となる減収幅はいくらか。減収しても雇用は守れるか(損益分岐点売上高を社内で認識共有しておくことは有意義だと思います。なお、インバウンド等対外消費に大きく依存する事業の場合、燃料価格高騰で観光客が減ることはほぼ間違いなさそうですので、減収によるインパクトを保守的に試算しておいた方が良いと思います)。
  • 値上がりが確実な資材や原材料調達が事業に及ぼす影響をどう評価すべきか。コスト増加を販売価格に転嫁できる相手先はどこか(値上げについては早め早めの頭出しが望ましいと思いますが、値上げは減収要因にもなりますので、コスト削減のための自助努力との同時並行が求められます)。
  • サプライチェーンの目詰まりはどこがネックなのか、それを解消できる調達・販売ルートの複線化・複々線化はできないか(サプライチェーンを見直すことは、新たなビジネスチャンスを発見したり、コスト削減のきっかけになったりするかもしれません)。
  • 従業員とその家族の生活不安をいかにして解消して日々の仕事に集中してもらえばよいか(従業員とその家族の安心は事業を継続する上で欠かせません。今の生活に不安や困りごとはないか、まずは簡単な社内アンケートを取ることも有効ではないでしょうか)。
  • 今後エネルギー消費を節約するよう政府から指示が出た時、政府のガイドライン等に沿って就労シフトを柔軟に変更することはできるか、在宅やリモートで対応できない事業はどうするか。事業上クルマでの運搬や移動が必須の場合、どうすれば消費燃料を節減できるか。
  • この機会に撤退や他社に譲渡すべき事業やサービスがないか。逆にこのピンチをチャンスに変える切り札となる事業やサービスはないか(従業員のモチベーションを下げてしまわないよう、前向きなことも併せて検討したほうが良いと思います)。
  • 他社との事業連携や共同調達、相互に製品やサービスを供給・融通しあうことができるパートナーはいないか。探す場合、誰を頼れば良いか。
  • もしも廃業や完全な事業譲渡をすることになるとしたら、何をまず考慮すべきか。誰にまず相談すべきか(行政書士は事業承継において必要な許認可手続き等もお手伝いすることができます)。

など本格的な暑い夏がやってくる前に検討しておくべきことはたくさんあると思います。上記のような検討を重ねることは、自然災害等の別の有事の際にも事業継続力を高める効果が期待できます。無駄ではありません。

なにはともあれ、いまはおカネの確保を最優先すべきだと考えます。それは私が元銀行員だからなどではありません。この状況下、信用できるのは預貯金残高だけといっても言い過ぎではないからです。まずは、事業の損益分岐点売上高を知ることが大切だと思います。

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