備蓄米の売り渡しがいったん中止されるほど積極的申し込みがあったようです。国家の一大事に、民間企業がある意味利益度外視で対応しているお姿には本当に頭が下がります。しかし、スーパーの店頭から本当にコメが消えた昨年と異なり、今年はコメが絶えることなく安定的に供給されています。
つまりこの状態は、生産者から小売店までコメのサプライチェインに携わる人々が、昨年のコメ不足を繰り返さないように努力された成果だったに違いないと思います。ありがたいことです。店頭にいつでもおコメがあるだけで安心します。
そしてそのご努力の裏返しとして価格が上昇するのは自由経済においては当然起こりうることであり、供給に不安を覚えずにいられるのだから、その対価を負担するのは消費者としては当然、という風に考えることができるのではないかと思います。
その意味では、所得水準や家族構成に応じてコメ購入補助券を配るといった類の補助を行う選択肢もあったのかもしれないと思います。
備蓄米はやっぱり備蓄米として貴重な国の資源であり、本当に有事の際に、流通・精米も含め現在のシステムを機能させるための一層の工夫と準備が必要であるということを、国民全体で共有できたのは幸いでした。