世界陸上を観てきました。日曜日の午前中、男子十種競技の予選でした。十刀流のアスリートの競技の一部だけ、観てきました。円盤投げと棒高跳びの2種目です。もし、たいくつしたら中座しても良いと(失礼ながら)思いつつ、競技場に向かいました。しかし最後まで観ました。途中で帰るなど、もったいなくてできませんでした。
たしかに棒高跳び予選の1位記録はデュプランティス選手の世界記録より1メートル以上低いです。円盤投げもおそらく世界記録とは比較できないのでしょう。そもそもテレビでは十種競技の予選はもちろん、決勝も中継されていませんでした(たぶん)。しかも正直に言ってルールがほとんどわかっていなかったのですが、それでも感動的な面白さでした。
私が観た限りですが、おそらくトップアスリートの共通点ではないだろうかと思うことにひとつ気が付きました。どのアスリートも失敗の仕方が上手だということです。ケガをしないための工夫、柔道で言えば、練習は受け身から始まる、そんな原点を見た気がします。
10もの種目を凸凹なくこなし、平均70点を獲得する、そのための戦略、戦術、創意工夫、柔軟性、どれをとってもトップアスリートの本当の凄さを理解することができました。
「苦手な種目であったり、得意種目であっても3回の試技すべてで全力を振り絞るのではなく、どこかで上手に失敗する技」、これは陸上競技以外でも役に立つスキルだと思いました。失敗にも巧拙がある、大いなる学びでした。