以前、とある会計系資格の取得を目指していたとき、as is とto beという言葉をよく聞きました。その資格は1つ科目合格しただけで、当時の仕事が忙しくなったこともあって、勉強が続かなくなり放り出してしまいましたが、その言葉は以後も結構耳にする機会があります。
最近では、AIを積極的に業務に使われている同業の方々も増えていて、その利用方法を教えてもらうと、凄いなあと感心します。まだ私は趣味での調べ物くらいにしか使っていないので、「今後はAIが使えないこと、使わないことが私たち士業にとって最大のリスク」とある同業の先輩にお聞きして、確かにそうだろうと思い始めています。
ためしにいくつかの仕事関連の調べ物でAIを使ってみたところ、自力で取り組めば少なく見積もっても2,3日はかかりそうなことをAIは10分程度でまとめてくれました。内容的に、違和感も遜色もないうえ、なにより出てきたアウトプットの分量が過不足なく、驚きました。ちょうどよいレベルを勝手に判断して、調査と情報整理をしてくれました。不慣れな自分にもちょうどよいものを提示してくれるあたり、凄いなと感心しきりです。
そうなると、どこまでをAIの仕事にして、どこから我々人類が担うのか、境界線を引くことは確かに簡単ではありません。しかし敢えて言うなら、As Is(=現状)部分の整理はこの際できるだけAIに任せて時間を短縮し、To Be(=今後目指すべき姿)を描く作業に自分は専念する、という役割分担でよいのかなと、AI初心者的に整理することができました。
少なくとも現時点のテクノロジーでは、AIはTo Beまでは発想できないのではないかと思います。もし仮にできたとしても、その部分までAIに依存してしまえば、本当に考える力を失い、AI依存症候群とでも呼ぶべき重い病になってしまうでしょう。機械に使われるようになってしまうと人間としては終わりなので、気を付けたいと思います。